フィナステリドとは
フィナステリドは、薄毛の進行を止める効果がある医薬品です。
特に生え際の後退（M字）や頭頂部の薄毛に対して、進行を緩やかにしたり、止めたりする役割を持ちます。
もともとは前立腺肥大症の治療薬として使われていましたが、
患者の多くに「抜け毛が減った」という変化が見られたことから、AGA治療薬として使われるようになりました。
日本では2005年に処方開始され、現在のAGA治療では最初に使われる“基礎の薬”です。
フィナステリドの効果
フィナステリドの主な作用は 「薄毛の進行を止めること」 です。
発毛させる薬ではありませんが、
・抜け毛が減る
・細い毛が太くなる
・髪全体の密度が上がりやすくなる
こうした変化が期待できます。
特に
・生え際の後退が気になる人
・頭頂部が徐々に薄くなってきた人
に対して効果が出やすいとされています。
なぜ進行を止められるのか（作用の仕組み）
薄毛の主な原因は、男性ホルモンの一種 DHT（ジヒドロテストステロン） です。
テストステロン
→（5αリダクターゼが作用）
→ DHTに変換
→ 毛根が弱り、髪が細くなる
この流れがAGAの根本原因です。
フィナステリドは
→ DHTの発生を抑える
ことで、毛根がこれ以上弱らないよう守ります。
つまり
「攻め」ではなく「守る」薬
というイメージです。
効果を実感するまでの期間
・早い人 → 2〜3ヶ月
・一般的 → 3〜6ヶ月
・しっかり実感 → 1年
AGA治療薬は“時間をかけて効く”のが特徴です。
逆に
・1〜2ヶ月でやめる
・飲んだり飲まなかったり
という使い方では効果が出にくくなります。
フィナステリドの副作用
比較的副作用は少ない薬ですがゼロではありません。
・性欲の低下
・ED（勃起不全）
・精子量の減少
・肝機能値の変動
・軽い頭痛や違和感
などが報告されています。
ただし、
低用量（国内の1mg）で強い副作用が出るケースはかなり稀です。
不安がある場合は
・半量から始める
・隔日で様子を見る
といった調整も可能です。
女性は使えない
フィナステリドは男性専用の薬です。
特に以下の場合は使用してはいけません。
・女性（特に妊娠可能年齢の女性）
・未成年
フィナステリドは女性の薄毛には効果がないため、別の治療法が選ばれます。
フィナステリドとミノキシジルは役割が違う
AGA治療では
・フィナステリド（守る）
・ミノキシジル（攻める）
この2つを併用することが多いです。
【フィナステリド】
→ 脱毛を止める
→ AGAの原因にアプローチ
【ミノキシジル】
→ 髪を太くする
→ 発毛を促す
役割が違うため、両方合わせることで効果が最大化します。
飲み忘れに注意
フィナステリドは“血中濃度の安定”が重要な薬です。
飲み忘れが続くと
→ 効果が弱まる
→ DHTがまた増える
→ 抜け毛が戻る
という流れになります。
あなたが体験したように
数ヶ月の積み重ねが治療の質を左右する
ので、できるだけ毎日飲むことが大切です。
やめたらどうなるか
フィナステリドは、使用をやめると
→ 数ヶ月で元の薄毛進行に戻る
という特徴があります。
「やめたら一気に抜ける」というより
“徐々に進行が再開する”
というイメージです。
初めての人が不安に感じやすいポイント
・いつから効くのか
・副作用は？
・一生飲むのか
・やめても大丈夫？
・飲み始めの初期脱毛が怖い
これらは誰でも最初に抱える疑問で、
AGA治療の入口で最も多い質問です。
結論としては、
不安があっても一度飲んでみないと分からない
というのが現実です。
しかし、低容量・継続しやすい形で始めることで、
大きな負担なく続けられるケースが多いです。
まとめ
・フィナステリドはAGA治療の基本
・役割は「薄毛の進行を止める」
・発毛はミノキシジルとの併用で強化
・副作用は少ないがゼロではない
・効果実感には3〜6ヶ月
・飲み忘れは進行再開につながる
・不安なら低用量でスタートできる
まずは“守る治療”としてフィナステリドを軸に据えるのが、
AGA治療の第一歩として現実的で確実な方法です。
